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フォーラム記事

赤石 維衆
2021年10月25日
In 技術フォーラム
BODとは時々聞きますね。水質用語で、正式名は生物化学酸素要求量といいます。有機物の濃度の目安の指標(項目)です。英語で、Biochemical Oxygen Demand なので、各々の頭文字より、BODといいます。 有機物は、アルコールもあれば、酢酸のような有機酸、フェノールのような芳香族もあれば、糖もあります。多岐にわたるため、各々分析すると気の遠くなる時間とお金がかかり、事実上不可能です。ではどうするのか?となると、共通しているのが、酸素と反応して、二酸化炭素と水になることです。有機物量に比例して酸素が消費されます。この酸素の消費を微生物にさせるのが、BODで、化学薬品にさせるのがCODです。CODは別稿で述べましょう。このBODは色々な場所で使われています。身近なのは下水道でしょう。下水道はなんでもながせるのではなく、下水道法でBOD600mg/L未満と決まっています。ちなみに浄化槽が200mg/L未満で、この値は一般的な家庭の、トイレ、風呂、炊事、洗濯の混合排水の平均値と言われていますから、600mg/Lというのは結構大きな値です。しかし、ラーメン屋や食品工場では脂分が多く、この値を軽く超えてしまうため、グリーストラップという油捕集(阻集)器をつけて、600未満にしてから流します。 また、河川の指標もBODです。河川には環境基準(1級河川を中心に)が設定されていることがあり、いわゆる清流は1mg/L未満、きれいな河川で2、少し汚れていて5、都市河川のように汚れがひどいものは10と概ね決まっています。 このようにBODは水環境、排水ではメインとなる指標です。水道はどうかというと別指標が用いられています。別稿で示します。
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赤石 維衆
2021年10月24日
In メインフォーラム
写真は、プサー(市場)の外側にある肉屋です。豚の頭が並んでいます。カンボジアでは牛肉よりも圧倒的に豚肉です。代表的な豚肉ごはん(バィサィチュルー)とか、豚肉とタケノコの炒め物(コットンペァンサイチュルー)とか、料理がたくさんあり、料理店にいい匂いを漂わせています。 プサーの外側にある分はいいのですが、プノンペンのプサーオルセィ(2番目に大きいかな)は中にあるので、ハエやにおいがすごく、外国人にはちょっときついかなと思います。そこでは豚の頭がたくさんつるしてあります。 私も普段の買い物は結構、このオルセィを使っていました。フルーツが安いのでいいですね。 このようにアンコールワットもですが、カンボジア観光にはこのプサーはかかせません。ドライバーもプサーとワット(寺)の名前は覚えているので、どっか行くにしても、この2種類の名前の近くと言えばわかります。
カンボジアの肉屋 content media
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赤石 維衆
2021年10月24日
In 技術フォーラム
梅雨のときには、河川の濁りがあるなぁと感じたことがありませんか。 この濁りは多くが土砂分です。つまり、土の粒子が大半です。濁っているだけで、心配される工場や家庭排水の有害成分は少ないです。濁りは専門的には濁度、SS(浮遊物質量)といいます。濁度は見た目の濁り、SSは土砂分の重量濃度と考えてください。これらの由来は多くが山林やダムです。山林の表面に降雨があると、浸透する以外は、表面の土砂を削りながら、流下します。これが河川に入ると濁りになります。一方でダムの場合は、これも流入の河川由来が多いです。一般的に流入河川の水はダムの中で拡散され混じりますが、梅雨の時は、雨の水が比較的気温より低く、ダムに入ると、同じ水温域の底部に入ります。このため、濁った水が入っているはずなのに、ダムの表面は比較的きれいです。しかし、底部に入ってダムの水と混ざらない河川水はそのまま、放流されます。これが下流河川の濁りの原因となります。 基本的には土砂分なので、凝集沈殿法で簡単に除去できます。凝集剤は増えますが、大きな心配はいらないと思います。もっとも上流に畜産場や田畑があると、これらを洗った水が含まれるので、土砂分だけでなく、窒素、リンも豊富に含まれます。こうなると除去も少し大変です。河川水を使う方は、河川上流にどういった施設があり、どういった土地の利用をされているか把握しておいてください。場所は流域内のものです。この流域は河川防災マップに区画線が記載されていることもあります。別稿で流域把握法について述べます。
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赤石 維衆
2021年8月04日
In メインフォーラム
アイデアってなんでしょう。上は特許になるものから、下はつぶやきレベルになるまであります。特許は敷居が高く、それなりの技術力や文章力が要求され、一般的に特許事務所に依頼することが大半です。ここには弁理士と呼ばれる、特許の代理申請ができる人がいます。 弁理士とは聞かない名前ですが、文系トップが弁護士、理系トップが技術士とすれば、その中間でトップな資格で、弁護士に次ぐ難関資格と言われています。 技術の国家最高資格と言われる私たち技術士も一目置きます。 こういう人の力を借りて、年間8万件以上の一般人による特許が申請されています。 しかし、特許は申請時に15000円がかかり、その後も審査に数万円、維持費が数万/年かかります。特許を買うのも、売上の数%を権利者に渡さないといけないので、特許を登録する人、それを使う人双方に大きな負担がかかります。 一方、つぶやきはいいねがつくと、1ポイントが付与されるサービスがありますが、投稿の手間の割には微小金額な上です。 これらの中間は、今のところ、アイデアを商品化したら一定金額が入ってくる、というサービスがあります。 しかし、それではお金を手にするだけで時間がかかりすぎます。しかも、買う企業ももっとたくさん簡単にアイデアを集めたいのに、いったん申し込むと商品化までしなければならないのは敷居が高すぎます。 成功した方がよいのは当たり前ですが、色々なアイデアを集めて独自アイデアの商品やサービスを生み出すのも、また企業の成長の一方法です。 ですが、そのために新たな人件費を負担して人を雇い入れるのは固定費が増大します。 これらのことから、もっと簡単にアイデアを換金したい、もっと簡単に比較的良質なアイデアを広く集めたい、というニーズを掘り起こすべく、本サービスを始めました。
アイデアマーケットの理由 content media
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赤石 維衆
2021年8月04日
In 技術フォーラム
日本には、さまざまな国家資格がありますが、技術分野の最高峰が技術士です。 技術に応じて、色々な分野がありますが、最も人数がいるのは建設部門です。 ゼネコンでこれを持っていると、ワンランク上の技術者として扱われます。他に、日本の上下水道のインフラを支える上下水道部門や、航空宇宙部門というのもあります。技術を経営視点からマネジメントする総合技術監理部門は、技術士の中の技術士と呼ばれ、他の部門を横断してさらにワンランク位置する部門です。 技術士法という方があり、第二条に『この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。』と規定されています。 このように、弁護士ほど有名ではありませんが、日本の技術を下支えし、改良する人間であることを国家が保証している資格です。
技術士って何者? content media
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赤石 維衆
2021年8月04日
In 技術フォーラム
浄化槽って、都市部に居住している方には、縁がないものでしょう。 日本は、昭和3~40年代に様々な公害を経験し、河川・湖沼・海岸が汚物などで汚染され、公害病や衛生病が流行った苦い経験があります。 これらを解決するために下水道法が制定され、日本に下水道を敷設すべく、関係各所(役所、企業)が関与しております。 下水道が通ると、それまで汲み取り便所(いわゆるぼっとん便所)でなくなり、快適な生活が保障されます。しかし、都市部は整備が速いですが、農村部では遅い上に、費用対効果も悪く、財政難の折、遅々として進みません。 その間、人々はずっとぼっとん便所でしょうか?いつくるか分からない下水道のために、水洗便所をそれまで我慢しないといけないのでしょうか? そんなことはありません。そのために、ミニ下水道と言われる浄化槽を、各家に設置して、出てきた汚水をきれいにして放流することが、浄化槽法とよばれる法律で許されています。 自治体も下水道より安価なため、補助金を出して各家に浄化槽を設置させています。農村部に行くと水洗便所ですが、処理は浄化槽という家が多いです。 このブログでも、浄化槽について書いていこうと思います。私は水全体を網羅していますが、以前に浄化槽メーカーで開発を統括していたので、浄化槽は得意です。
浄化槽 content media
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赤石 維衆
2021年8月04日
In 技術フォーラム
浄化槽は、微生物の力で汚水を浄化するもので、機械であると同時に生物でもあります。 効果を持続的に発揮するには、適切な管理が必要です。 浄化槽に限らず、上下水道のように水をきれいにする装置は、水から汚れを取って汚れ分の塊にして別途処分することで、水をきれいにしているのです。 浄化槽では汚泥と呼ばれる汚れ分が浄化槽内にたまってくるので、定期的にバキュームカーに来てもらって、引き抜いてもらわなければなりません。何もバキュームカーはぼっとん便所のみに出動するわけではありません。 また、水質を定期的にチェックしたり、微調整を定期的に行います。 これらの一連の作業を行えるのは、法的には所有者であるあなたですが(法的には浄化槽管理者といいます)、実際はそんなことできませんので、業者に委託することになります。こういった業者は浄化槽管理会社と呼ばれますが、誰しもができるわけではありません。実際の管理は、浄化槽管理士の資格を持っている人(この資格があれば、所有者が本来すべき管理を、有償で請け負うことができます)が行います。ですから当然、管理会社には何人もの浄化槽管理士がいます。彼らは国家資格持った浄化槽管理のエキスパートです。私も当然持っています。 しかし、浄化槽管理士が行えるのは、500人槽という大きさ(結構大きいですが)の浄化槽までです。これ以上はあまりありませんが、例えば関空の浄化槽はこれ以上なので、浄化槽管理士に加えて、浄化槽技術管理者資格が必要です。これは浄化槽管理士であれば、2日ほどの講習で取得できる限定解除のような資格です。
浄化槽の管理 content media
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赤石 維衆

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