浄化槽は、微生物の力で汚水を浄化するもので、機械であると同時に生物でもあります。
効果を持続的に発揮するには、適切な管理が必要です。
浄化槽に限らず、上下水道のように水をきれいにする装置は、水から汚れを取って汚れ分の塊にして別途処分することで、水をきれいにしているのです。
浄化槽では汚泥と呼ばれる汚れ分が浄化槽内にたまってくるので、定期的にバキュームカーに来てもらって、引き抜いてもらわなければなりません。何もバキュームカーはぼっとん便所のみに出動するわけではありません。
また、水質を定期的にチェックしたり、微調整を定期的に行います。
これらの一連の作業を行えるのは、法的には所有者であるあなたですが(法的には浄化槽管理者といいます)、実際はそんなことできませんので、業者に委託することになります。こういった業者は浄化槽管理会社と呼ばれますが、誰しもができるわけではありません。実際の管理は、浄化槽管理士の資格を持っている人(この資格があれば、所有者が本来すべき管理を、有償で請け負うことができます)が行います。ですから当然、管理会社には何人もの浄化槽管理士がいます。彼らは国家資格持った浄化槽管理のエキスパートです。私も当然持っています。
しかし、浄化槽管理士が行えるのは、500人槽という大きさ(結構大きいですが)の浄化槽までです。これ以上はあまりありませんが、例えば関空の浄化槽はこれ以上なので、浄化槽管理士に加えて、浄化槽技術管理者資格が必要です。これは浄化槽管理士であれば、2日ほどの講習で取得できる限定解除のような資格です。