水処理には細菌の力が大きいです。細菌とは、遺伝子DNAが核に入っていない原核生物です。
大腸菌が代表例ですね。
細菌は種類や生存環境によって異なりますが、20分~2時間で倍になります。土壌菌のシュードモナスは27℃が最適温度、大腸菌は37℃が最適温度です。遺伝子実験で細菌を培養する時もこれらの温度を使います。42℃を越えると、細胞にストレスが働き、負の反応を防止するためにヒートショック蛋白が生産されます。
水処理は、概ねこれらの温度になりますが、風呂は一般的に42℃なので、一気に排水されたときは、一時的に細菌の活性が弱くなります。こういう場合は、維持管理において、生物処理槽へ移送する流量をしぼって、流量調整槽での滞留時間を増やし、意図的に冷却させるか、シーディング剤をまいて、細菌量を増やすなどの対策を行います。
水処理もミクロの目で見ると解決できる手法が、理論づけされます。マクロも大事ですが、ミクロの視点も養ってください。