写真はカンボジア プノンペン市水道局のチュロィチャンワー浄水場です。汚濁物を凝集剤と混ぜて、塊になった汚濁物を沈殿池と呼ばれるプールに入れ、塊を沈殿させます。きれいになった上澄みを今度は、砂ろ過に通します。写真は奥が沈殿池で、上澄みを流して、手前の砂ろ過槽に持ってきています。
下の方でろ過した水を集めて、塩素で消毒の上、配水しているわけです。
水道の原理は、思ったより簡単でしょう。ですから、もともとの水があまり汚れていないことが重要なのです。環境保全の重要性や、河川、湖沼の水質浄化が重要なのはここにあります。何も魚が住みやすい、とか見た目がよく散歩に向いているとか、抽象的な意見もですが、もっと直接的に、みなさんが使っている水道水の品質を担保するのに重要だからです。もし、これが汚れている場合、たとえば、シンガポールでは水資源自体が少ないので、下水を水道化していますが、膜処理などの高度処理をつかっているため、(これをニューウォータといっているようです)維持管理費が高くなります。
日本の水道が比較的多く、水質もよく、安いのは、このように元の水がある程度きれいだからにほかなりません。
みなさんも環境は、一部の人の問題ととらえずにこのように考えてみてはいかがでしょうか。
