浄化槽はただ土中に埋まっているわけではありません。ただ単に埋まっているだけでは、浮力によって、浮上してしまうのです。中が空洞なので、土壌に比べて比重が軽いので、浮いてしまうわけです。設置には、まず穴を掘って、底を均して、プレートと呼ばれる振動機で固めます。その後、浄化槽の大きさに従って、高さ30cmくらいの四角形のますを設置します。これを型枠といいます。型枠支保工の資格をもっている技能者がします。これに鉄筋を縦横に入れます。四角形の大きさが2~30cm程度になるように、上下段の2層にわたって入れます。下段はサイコロと呼ばれる四角形のコンクリートで土と縁切りをして、上段は下段とウマと呼ばれる鉄筋で縁切りします。これにコンクリートを流し込みます。硬さは21~27N/mm2、スランプは12~18くらいと記憶しています。
こうして、底板ができ、この上に浄化槽をのっけます。
底版のコンクリート前にアンカー鉄筋を入れて(底版鉄筋と結束)、上述の浄化槽にワイヤー(写真)をかけて、アンカーとワイヤーをターンバックルで結束します。これに土を入れますが、この時、水締と言って、空隙を減らすために土をかぶせて、水をかけます。体積が減るので、更に土をかぶせ、ということを繰り返します。このような浄化槽設置は、浄化槽設備士という有資格者の下で行われます。浄化槽関係の資格は、管理が浄化槽管理士、これの限定解除が浄化槽技術管理者、浄化槽設置が浄化槽設備士となります。