別稿の嫌気好気で示したように溶存酸素量(DO)は水の状態を把握するのによく使われる指標です。
この測定分析には大きく2パターンがあります。
①隔膜法:隔膜を通過するDOによって電極の電位が変化するので、それを測定する方法。最も一般的な方法と言えます。
定期的に膜を交換すると同じく、内部液も減少するので補充してやります。
②固定法:フラン瓶という特殊な形状をした瓶に採水して、1液、2液をおのおの1滴ずつ添加します。そうすると、DOが化合して、肌色の沈殿物が生じるので、分析室に持ち帰り、浄水試験法などに基づいて、滴定し、滴定量からDOを算定します。ひと昔の河川などのDOは本方法で測定していました。細最近では少ないようです。
あと、吸光度を測定することでDOを測定する方法が最近で出したようです。
①が最もポピュラーですが、隔膜に常にフレッシュな水が触れている必要があるので、電極部分をゆっくり回しながら、値の振れが変化しなくなる中央値を読みます。これは、値が一定値に落ち着くことがあまりないため、振れが一定でかつ小さくなったらその中央値を読む方が、現実的だからです。一定になるまではものすごく時間がかかり、かつ測定中に空中の酸素が溶け込むため、正確な値が把握できず、いつまでたっても測定値が得られないからです。その点、固定法は安定していますが、その場で値が得られないことがデメリットです。